2021年9月22日
カルチャー vol.3
「リラクゼーション」と「リンパマッサージ」との違いとは?<リンパマッサージ編>

- リンパマッサージとは?
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私たちの体を巡っている体液には、「血液」と「リンパ液」の2種類が存在します。血液は、体の酸素を循環させたり、食事からの栄養を送り出したり、いらなくなった老廃物を運ぶ役割を持つ体液です。 そしてもう1つの体液であるリンパ液は少し特殊で、私たちの免疫に関係する場所とつながっており、体に入ってきた細菌や異物などをろ過、除去する役割を持ちます。
血液と比べてリンパ液には、体に不要になった老廃物が発生しやすい特徴があります。血液の場合、心臓がポンプの役割を果たして全身に送り出されますが、リンパ液を送り出すポンプはなく、血液よりも流れが遅くなって老廃物や余分な水分がたまりやすくなるためです。
リンパマッサージは、全身に流れるリンパ液の流れをよくするために行われる施術です。これによってリンパ液に含まれる余分な水分や老廃物などを体の至るところに存在するリンパ節と呼ばれるリンパ液の集まる場所に向かって流していきます。
リンパマッサージの施術は、顎下の鎖骨と首の筋肉をほぐすことから始める方法や、末端からほぐしていきリンパ節が多く集まる体の中心、鎖骨の方へ向けて施術を行なっていきます。欧米ではマッサージそのものの理論も体系化されていることから、医療行為の1つとして確立されていますが、日本では、美容目的なところが多い現状。オイルまたはジェルを使った施術が一般的です。
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・むくみ
リンパ液は、血液のように心臓のポンプ機能で流れが保たれているわけではありません。そのため、リンパ液はどうしても流れが滞り、余計な水分としてむくみの原因になりやすくなります。リンパマッサージを行って体内の余計な水分の排泄を良くすることで、むくみの解消が期待されています。
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・免疫力
リンパマッサージによってリンパの流れがよくなることで、リンパ液の中に含まれている免疫細胞が全身へ巡るようになり、免疫力向上が期待できます。
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・ダイエット効果
リンパ液の老廃物が流れることで代謝が上がっていき、血行も良くなっていきます。これによって全身に栄養が行き渡り体内の機能が円滑に行われるようになります。その結果として、基礎代謝が上がりダイエット効果が期待できます。
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・肌のトーンアップ
リンパマッサージを行うことで、リンパ液だけでなく全身の血液の巡りも良くなるため、肌質の向上が期待できます。また血色も良くなるので、肌のトーンが上がり、肌のくすみや色むらといった肌トラブルが改善できるかもしれません。
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・頭痛、肩こり、体質改善
前述の通り、リンパマッサージによってリンパ液だけでなく血液の流れもよくなっていくため、頭痛、肩こりなどの不調の改善にもつながると期待されています。
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・疲れにくい
リンパマッサージで全身の血液とリンパ液の巡りがよくなっていきます。これによって、老廃物が溜まりにくくなることから、疲れが蓄積しにくくなります。また体の緊張もほぐれていきますので、リラックスした状態で睡眠できるようになり、睡眠の質の向上にもつながると言われています。ぐっすり眠ることで翌朝に疲れが残りにくくなると言えるでしょう。
「リラクゼーション」と「リンパマッサージ」との違い
マッサージを行う施術の場所によって「リンパマッサージ」と「リラクゼーション」の呼び名の違いを見たことがある方も多いかもしれません。ここでは2つの呼び名の違いについて紹介していきます。
リラクゼーションは、心と体がリラックスできるよう、手技に空間演出や音楽などを交えながら緊張を解きほぐすもので、リンパマッサージは、「リンパの流れをよくする」ことで体と心の緊張をほぐしていくものです。また、リンパマッサージには医療用と美容用の2種類が存在しています。
また医療用のリンパマッサージは、フランス式のリンパドレナージュに近い本来の施術を行うことや、別の病気によって発症してしまったリンパ浮腫の症状を緩和することが目的となっています。そのため日本において医療用のリンパマッサージの施術を行えるのは、医師、看護師、理学療法士、作業療法士、あん摩マッサージ指圧師、柔道整復師のいずれかの資格を保有しており、認定の講習を受けて民間資格を取得した方が行っているものを指します。
美容用のリンパマッサージは、上記の医療用リンパマッサージ以外を指します。医療用とは異なり治療目的はなく、あくまでも不調の調整や改善を目的にしている施術です。
りらくるは皆様のお疲れを緩和する癒しやリラクゼーション提供のサービスとなっております。
身心ともに癒されて、豊かな生活が送れるお手伝いをさせていただきたいと考えております。